2013年8月31日土曜日

ちぃずの仲間達1:田島芽瑠〜つんくも認めた未完の大器〜

 昨日までの妄想セットリスト記事が書いてて楽しくて、更に他の公演についても考えてみようかと思ったのだが、まずその前に、現在の研究生(K IV候補生)一人一人について、自分の中でもう一度整理する必要があるんじゃないか、ということで、あの企画は一旦中断して、彼女達に関する私の中でのイメージなどを語っていこうと思う。
 で、本来なら、ちぃずとの直接的な接点の多い団地パーティーの面々から語っていきたいところなのだが、やっぱり、現研究生を語る上では、まず芽瑠を取り上げるのが筋だろう。
 正直言って、ルックスは私の好みではないし、声というか、発声法もあまり好きではない(歌は上手いとは思うけど)。ただ、決してアンチという訳でもない。むしろ、今の彼女を取り巻く状況があまりにも不憫で、私の好みか否か以前の問題として、応援しなければいけないような気になる、というのが本音である。
 というのも、彼女はまだ研究生の身であり、年齢的にも若干13歳である。彼女自身、ダンスが下手だということは常々語っているし、本来ならば、劇場公演で地道にスキルアップして、実力を養っていくべき立場なのだ。しかし、初恋バタフライでの「研究生センター」という異例の大抜擢以降、彼女は常にメディア仕事の最前線に立たされ、劇場公演にはろくに参加出来ていない。結果として、Party公演に出続けている同期の面々と比べて、(知名度は飛躍的に上がっているものの)明らかにパフォーマンス力では水を開けられつつある。
 厳密なデータは見つからなかったが、たとえば前田敦子や松井珠理奈が「センター」としてデビューした当時は、まだそれほど外仕事が多かった訳でもなかったので、少なくとも最初の1年くらいは、それなりに頻繁に劇場公演に出演出来ていただろう(その間に、彼女達の基礎となるパフォーマンス力が養われていった筈である)。山本彩の場合は(既にAKBがトップグループになった後のデビューのため)比較的初期からメディア露出も多かったとは思うが、彼女はもともと芸能活動経験者であり(年齢的にも17歳)、最初から既に半ば完成された状態だったため、センターとしての資質を批判されることは殆どなかった。
 しかし、芽瑠はまだ明らかに「未完成」の状態である。モーニング娘。オーディションで最終選考まで残っていたことで、知名度だけはそれなりにあったが、歌もダンスも、まだまだ基礎を磨いていく段階であるし、きっちり鍛えれば伸びる逸材だと思っている(実際、つんくも彼女の「伸び代」に期待していた)。そんな彼女を、劇場デビューから僅か二ヶ月で、いきなり「HKT初のオリジナル曲のセンター」を任せて、劇場よりも外仕事を優先するルートに入れてしまうのは、むしろ彼女の才能の芽を摘む暴挙なのではないか、とすら思えてしまう。
 そして当然、この人事は一期生を応援し続けてきたファンから猛反発を喰らう。芽瑠自身も、おそらくそのことは十二分に分かっている。だからこそ、彼女の言動はいつも優等生的で、全く隙を感じさせない。少しでも不遜な態度を見せれば、一斉に大バッシングを喰らうことが分かっているからこそ、徹底して「謙虚な優等生」であり続けようとするのだろう。その姿勢はまさに「プロとしての覚悟」であり、その精神力があると見込まれたからこそ、センターに抜擢されたのだと思う。
 ただ、(これは、ちぃずにも言えることなのだが)あまり本音を語らないアイドルというのは、それはそれで一定の支持層があるものの、やはり、「人生を賭けて、この娘を応援したい」と思わせるには、どこかで「隙」を見せた方がいいと思う。はるっぴが、センターの座を奪われた後、悔しさや弱音を吐露したことで、今年の選挙での大躍進を成し遂げたのと同じ様に、芽瑠にもどこかで一度、本音を吐き出させる機会を作ってあげてほしい。正直、今の彼女の「頑張って笑おうとしている笑顔」を見ていても、同情する気分にはなるが、応援して支えていこう、という気にはなれない、という人が多いのではないかと思う。
 そして、今のままでは彼女が、本来ならば兒玉・宮脇を筆頭とする一期生達が背負うべきバッシングを肩代わりする「風除け」としての役割のまま、本来のポテンシャルを発揮する前に潰れてしまいそうで、あまりに不憫に思えてしまう。状況もタイプも全く異なるが、いずれ城の悲劇を繰り返すことになりそうな不安を感じているのは、私だけではないだろう。
 そんな彼女を精神的に支えられるとしたら、一体誰なのだろう? Hには指原がいるが、総選挙以降、東京仕事が増えつつある彼女に、二期生のメンタルサポートまで期待するのは厳しい。現在の研究生には、実質的な「まとめ役」としてのみなぞうがいるが、(これは私が勉強不足なだけかもしれないが)あまり芽瑠と絡んでいるイメージがなくて、頻繁に彼女と連絡を取り合うタイプではないように思える。
 そうなると、実はこの役割に最適なメンバーはちぃずなのではないか、というのが(贔屓目かもしれないが)私の認識である。芽瑠が公演に出る時は全体曲で横に並ぶことが多く、スカひらでも共演。そして、芽瑠不在時にはほぼ全ての曲で芽瑠のポジションにそのままちぃずが入ることが多いので、おそらく二人で一緒にレッスンを受けてきた機会も多いと思う。そのせいか仲は良いようで、芽瑠はちぃずのことを「お兄ちゃん」などと呼び、慕っている(最近は「梅」と呼ぶこともあるが)。
 この数ヶ月、芽瑠の外仕事が更に増えたことで、劇場で共演する機会も減りつつあるが、メールや電話で、頻繁にやりとりが出来ているのだろうか。出来ることなら、研究生公演の「表センター」と「裏センター」であるこの二人が、今後も影で互いに支え合って、共に博多の未来を背負い続けてくれることを、切に願いたい。

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