2013年9月1日日曜日

ちぃずの仲間達2:朝長美桜〜かわいさ特化の究極型アイドル〜


 昨日に引き続き、もう一人の2期生2TOP・美桜について語ってみよう。彼女は「歌えない・踊れない・喋れない・笑うだけ」という、ぱるる・まなつ・キャップなど相手にならないレベルの、まさにポンコツの究極体でありながら、その「笑顔」だけで握手会を完売させるという、いわば異形の能力者である。
 正直、私の中では彼女の笑顔も「プロとしての作り笑い」にしか見えず(確かにそれは文句無しにかわいいのだが)、そこに「癒し」を感じることが出来ない。ただ、それでも私の中では不思議と「芽瑠の笑顔」ほどの「悲壮感」は感じない。それは彼女自身が、自分が作り出した「何も出来ない純粋無垢な天然少女」というキャラクター(仮面)を演じきることこそが、「アイドルとしての朝長美桜」としてのアイデンティティであると完全に割り切った上で、彼女自身が楽しんで演じているように見えるからである(もしかしたら、それすらも彼女の「演出」なのかもしれないが)。
 つまり、本当はパフォーマーとしての潜在能力がある筈なのに、その才能を伸ばす機会を奪われてしまっている芽瑠とは異なり、彼女は最初から「自分がアイドルと
して生き残るにはこれしかない」と、納得しているように見えるのである。だからこそ、公演に出られなくても、歌やダンスのレベルが上がらなくても、何ら苦に思う必要もなく、外仕事での「マスコット」としての役割に専念出来ているのではないか、というのが私の解釈である。
 もしかしたら、彼女も本気で特訓すれば、パフォーマーとしてもっと伸びるポテンシャルを秘めているのかもしれないが、正直言って、彼女が「あの喋り方」と「あのキャラ」を続ける限り、歌とダンスに成長は望めないだろう(特に歌は、発声法そのものを変えない限り、どうにもならない)。そして、おそらく彼女はその方面で努力することを、そもそも考えていないと思う。「あのキャラ」になる前の(バラエティー48に初出場した時のような「素」の)キャラに戻れば、本当はもっと「出来る子」なのかもしれない。しかし、「何も出来ない子」というキャラでここまで売り出してしまった以上、ここで「出来る子」へと転身すること自体が、「何も出来ない愛されキャラ」としての自分の存在価値を放棄することになってしまう。
 だからこそ、今の人気を維持するためには今のキャラを貫かねばならないし、おそらくは彼女自身も、その点は割り切った上で今のキャラを楽しんでいるのだと思う。それが、「理性的に計算し尽くされたキャラ」なのか、「本能的に周囲のニーズに応え続けた結果として生まれたキャラ」なのかは分からないが、それでも彼女は、少なくとも今後数年間は「何も出来ないアイドル」としての自分を貫き続けるのだろう(その上で、年齢的にそのキャラを続けることがキツくなってきた時にどうするのかは、まだ分からない)。
 ちなみに、意外と言うべきかどうかは分からないが、実はちぃずとも結構仲が良いようで、ちぃずの生誕祭の仕切りは彼女であったし、ぐぐたすでの絡みも多い。もしかしたら、芽瑠も含めてこの3人は「本音を語らない(弱気を見せない)スタイル」という意味で、どこか立場的に通じるものがあるのかもしれない。そんな中、ちぃずは遂に7月末の休演の際に「本音の自虐投稿」をぐぐたすに上げ、公演でも涙を流して自分の不甲斐なさを語ることで、一つの「殻」を破ったと言える。これに対して、この2期2TOPが彼女と同じように本音・弱音を語る日は、果たして訪れるのだろうか。

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