2013年9月16日月曜日

りっぴーの休養とちぃずの休養

 先週のB II公演は、彼女達のことをあるYの中でしか知らなかった私にとって、色々と新たな発見が多く、充実した内容だった。ダンスメンだと思ってたうーかが意外に歌も上手かったり、逆に歌唱力のことしか知らなかったちゅばがダンスでもイケてたり、可愛いだけだと思ってた柊ちゃんがピアノ弾いてたり、やっぱり公演を見ないと分からないことが多いなぁ、と改めて実感させられた。
 そんな中、見終わった時点で逆に私の評価を下げたのは、りっぴーだった。私の中では彼女は、ちぃずと同じ身長148cmでありながらも存在感のある個性派メンバーとして、それなりに高評価だった(あるYでも、ちゃんとバッドと絡めていた数少ないメンバーの一人だと思う)。それ故に、今回の公演でも彼女に期待して見ていたのだが、なぜか終始浮かない表情で、他のメンバーに比べてイマイチ覇気が感じられず、「あれ? こんな娘だったっけ?」と、ちょっと違和感を感じていたのである。
 その後、足の怪我による一時休業が発表されていたことを知り、ようやく納得すると同時に、よく事情も知らないままに勝手に自分の中での彼女の評価を下げてしまっていたことを、深く反省させられた。おそらく、今回の特別ウィークを最後まで16人で乗り切りたいという意志から、かなり無理して、痛みに耐えながらの公演だったのであろう(DMTで彼女だけソロパートがなかったのも、その配慮の一環なのかもしれない)。今回の休業がどれだけ長くかかるかは分からないが、ここで無理したことが彼女のアイドル生命を縮めることにならないことを切に祈りたい。

 そして、こういう話になると、どうしても7月末のちぃず休演の時と重ねて考えてしまうのが、ちぃず推しとしての本能な訳で。あの時、「何が何でも出たい」という彼女の意志を遮ってドクターストップをかけた博多の運営の判断は間違いなく正解だったと思うが、一方で、本人の意志を尊重した難波の運営も間違っているとは言い切れないと思う。
 とりあえず、この両者の状況を簡単に比較してみよう。

7月末のちぃず
・主力が遠征中で、代役がいない(15人公演になってしまう)
・アンダーとはいえ、実質的にほぼ常時センター
・別に特別な公演という訳ではない

今回のりっぴー
・研究生の代役を立てることは、おそらく可能
・曲にもよるが、それほど序列は高くない
・B IIの存在意義を賭けた重要な公演

 肝心の両者の怪我(体調)の状態の差が分からないので、一概には言えないのだが、もし仮に、「7月末の博多研公演」と「先週のB II公演」が全くの等価値であるならば、りっぴーが抜けることよりも、ちぃずが抜けることの方が影響は大きいだろう(研究生公演が15人公演となってしまったのは、おそらく初)。
 しかし、いくら建前上は「全ての公演が一期一会、全ての公演が大切」と言ってはいても、やはり、「無理してでも出演すべき公演」と「周囲に迷惑をかけてでも将来のために休むべき公演」は存在する。たとえば、誰かの生誕祭が企画されていた場合、伝染病に感染でもしていない限り、本人は這ってでも公演に出ようとするだろうし、仮に踊れない状態だったとしても、せめて挨拶だけでもと思い、ステージ上には立とうとするだろう。
 おそらく、今回のB II公演は、彼女達全員にとって生誕祭と同レベルの「絶対に成功させなければならない公演」だったのだと思う。だからこそ、りっぴーも、その後で長期(?)休養へと追い込まれることを覚悟してでも、無理して参加することにしたのだろう。不人気チームの中でも特に不人気な部類に位置付けられている現状では、将来の不安などと言っていられる状態ではない。
 一方、ちぃずの中でも、芽瑠不在時のセンターというポジションに対して、(同期が7人も選ばれた)メロン選抜に入れなかった身としては、この夏のツアー中は何が何でも一人でやりきらなければならない、という強い決意はあったと思う。だが、りっぴーの場合とは異なり、それは言わば「彼女個人の意地」にすぎない。確かに、15人公演にしてしまうこと自体も問題だが、それはHも昨年の夏に経験していたし、他店でも全く例がない訳ではない。
 おそらく、ちぃずの意識の中ではこの休演は「自分自身の評価を損なう致命的な失態」と位置付けていたのだろうが、仮にそれで傷付くものがあるとしてもそれは彼女個人の評価・イメージだけであり(実際には、別に彼女自身の評価もさほど落ちてはいないと思うのだが)、彼女以外の面々にとっては何ら傷付くことのない「ちょっとしたアクシデント」にすぎない(むしろ、じーなにとっては願ってもないチャンスでもあったと思う)。この点が、今回のB IIとの最大の違いであり、だからこそ、運営は彼女の出演を認めず、彼女としても休演を受け入れざるを得なかったのだろう。
 その意味で、怖いのは、もし今後、たとえば二周年記念公演の時などにちぃずが再び怪我や体調不良に見舞われた時、彼女は今度こそ、自分の状況を悪化させてでも出演する、と言って聞かなくなり、運営としてもそれを受け入れざるを得ない空気になってしまうのではないか、ということである(無論、これは彼女に限った話ではないが)。
 これまで、何人もの怪我人が無念の思いで48Gを去っていったことを考えると、私としてはどんな理由があろうと、絶対に彼女に無理はさせたくない。結果的に、ゆいみんのように足の怪我が治らずにグループを離脱した後、ソロとしてメジャーデビューを果たした例もあるが、残念ながら、今のちぃずには、まだそこまでの実力は備わっていない。今後も、長期にわたって劇場で少しずつスキルアップを続けていかなければならない段階である以上、ここで怪我で離脱ということになれば、そのまま芸能界引退に繋がりかねない。
 何度も言うが、私はりっぴーがB IIのために自分の芸能人生命を賭けてでも出演したこと自体は高く評価しているし、それを認めた運営の判断も間違ってはいないと思う。ただ、それは私の中で彼女が(「お気に入りのメンバー」の一人ではあるが)絶対的な推しメンではないからである。極論を言ってしまえば、りっぴーに関しては「仮に、このまま芸能界を去ることになっても、それはそれで仕方ないし、彼女にとっても最後のいい思い出になっただろう」と割り切ることが出来る。しかし、ちぃずが同じような状況になった時に、同じ様に割り切って彼女の意志を尊重出来る自信はない。
 我ながら、何とも手前勝手な理屈だとは思う。しかし、ここまで特別な(端から見れば気持ち悪いことこの上ない)感情を抱いてしまっている辺り、私もそろそろ、ニワカを卒業して、本格的なドルオタになりつつあるのだな、と改めて実感させられた。

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