2014年5月27日火曜日

なんとなく、『マジすか3』の話をしてみよう

 先刻、りっちゃん&あんにんが無事にぐぐたすに帰ってきてくれたことで、ようやく箝口令も終了し、少しずつ「日常」が戻ってきた。とりあえず、今回の事件については別ブログの方で色々と書いたし、私が言いたいことは他の色々な人達が散々代弁してくれてるので、もう今更どうこう言う必要はないかな、と(今後のことは、運営の方針を聞かせてもらった上でないと、コメントしようがないし)。
 そんな訳で、指を怪我している状態で(誰かの代打ちかもしれないけど)頑張って更新してくれた二人に敬意を表して、ここは二人に関する記事を何か書こうと思ったんだが……、残念ながら、この二人については私はあまりよく知らないので、偉そうに語れる立場でもない。で、まぁ、私の中での「この二人の思い出」の中で一番印象深かったのはコレかな、ということで、二人の出世作(?)である『マジすか学園3』について、今更ながらに振り返ってみようかと。

 『マジすか3』は、視聴率的にも、ファンの評判としても、「1」「2」に比べてイマイチ盛り上がらなかった、というのが一般的な評価だと思う。「2」の続編を期待していたファンの期待とは裏腹に、過去のシリーズとは全く何の接点もない物語で(しかも、そもそも「学園」ですらない)、キャストも総選挙上位陣揃い踏みだった初期とは対照的に、圏外メンバーが大半を占めるチーム4が主体。しかも、ドラマ経験のない(女優志望でもない)面々ばかりだったので、主要メンバーの演技力や殺陣に関しては(もともと「学芸会」というコンセプトではあったが)「1」「2」以上に「……」な状態だった。これでは、よほどコアなファンでもない限り、見てもらえないのも当然である。
 ただ、物語自体は、実は「3」が一番面白かったんじゃないか、とも思ってる。張り巡らされた伏線、緊張感のある展開、練り込まれたキャラ設定、そして終盤の脱獄劇における圧倒的なカタルシス、純粋な物語としては(伏線未回収率の高かった)「1」や「2」よりも、完成度は高かったようにも思える。だからこそ、この作品が過少評価のまま埋もれてしまっている現状は、ちょっと勿体無いと思う。
 それに、全体的には学芸会レベルであったこと自体は否定出来ないものの、それでも随所でいい演技をしてくれたメンバーもいた。特にSKEトリオ(ゆりあ・かのん・くーみん)はいずれもクセのある役柄を見事に演じてくれていたし、かませ犬系の中ボスを演じた鈴蘭や、ひたすらクールな眼鏡メッシも印象的だった(ちなみに、村重に関しては、この時点では私の中では「ミステリアスな正統派美少女」というイメージだった……)。そして何より、私を驚かせたのが、りっちゃん&あんにんの予想以上のハマリっぷりだったのである。
 りっちゃんについては、もともと「笑顔が可愛い娘」というイメージしかなくて、あまり「演技」が出来る娘だとは思っていなかったのだが、実際にはドラマの中の彼女は、いつもの「屈託のない笑顔」とは正反対の、「卑屈で気弱でトラウマを背負いながらも必死で笑って生き続けようとする少女」を好演していた。その上で、彼女の感情が初めて爆発した第5話で見せた泣きの演技はマジで圧巻であり、後の「リナ太」の通じる彼女の独特の「涙目芸」が完成した瞬間だったと、今にして見返してみると思える。
 一方、あんにんについては、「見た目はクールな美人系なのに、声が可愛すぎるのが残念」だと思っていたのだが、本作品においては、むしろその声の可愛さというギャップが、逆に彼女の不気味な存在感という意味で、プラスに作用していたようにも思える。特に、パルに「テッペン同士でケリつけよ」と持ちかける場面は、マジでゾクゾクした。そして、終盤で珠理奈と並び立った時の絵的な美しさは天下一品。「目力」だけで視聴者を釘付けに出来る彼女達は、本当に貴重な存在だと思う。

 そして、(以下はネタバレになるが)物語の最後で、ぱるると一緒に脱出を果たすのが、りっちゃん&ゆりあで、彼女達を守るための「壁」となることを選んだのが、珠理奈&あんにんだった訳で、いわばこの時点で、りっちゃん・ゆりあ・あんにんの三人が、ぱるる&珠理奈と並ぶ「48Gの新世代の中心」となることが期待されていたと言えるだろう。
 その三人が、今回の選挙期間中に揃って手を負傷するという事態に陥ってしまったというのが、なんとも不憫でならない(無論、ゆりあの場合は事情が全く異なる訳だが、今回の衝撃的すぎる事件の陰でゆりあの不幸が忘れられてしまいそうなので、あえてここで並べて書いておきたい)。今回の選挙では同情票で順位が上がるかもしれないが、仮に上位にランクインしたとしても、ダンスが出来る状態にまで回復しているかどうかは分からないし、長期的に見ても今後の活動に支障が出る可能性はある。
 だが、それでも彼女達は元気に、気丈に、ファンのために笑顔の写真を載せて、我々を安心させようとしてくれている。この選挙期間中は、どうしても「自分の推しメンの順位を押し上げること」だけに神経が集中して、他のメンバーの動向に世論が集中するを嫌がる気持ちが生まれがちなのだが、そんな損得勘定などどこかに消し飛んでしまうほど、彼女達の投稿は、私を安心させてくれた。それはつまり、やはり我々は(少なくとも私は)「自分の推しメンのファン」である以前に、「48Gのファン」なのである、ということの証明でもあった。
 もしかしたら彼女達は、今回の手の怪我の後遺症で、今後は激しい殺陣の撮影が出来なくなるかもしれない。でも、りっちゃんも、あんにんも、(そして勿論、ゆりあも)その演技力と存在感だけで十分に視聴者を魅了出来るだけの実力者であることは、あの『マジすか3』で十分に証明されている。
 だから、彼女達の将来については、私は全く心配していないので、彼女達自身も何も心配することなく、今はただひたすら、ゆっくりと療養して、精神の安寧を取り戻してほしいと思っている。これからどんなことがあろうとも、たとえ障害が残ったとしても、彼女達は最終的に、芸能界で生き残っていけるだけのポテンシャルの持ち主なのだから。

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